山猫文庫第3版

書評と軍事史関連のレポート、その他ニュースを見て感じたことなど日常のあれこれについて。 

空母艦爆隊―艦爆搭乗員死闘の記録

山川新作「空母艦爆隊―艦爆搭乗員死闘の記録」
            (光人社NF文庫、1994年)
空母艦爆隊―艦爆搭乗員死闘の記録 (光人社NF文庫)総合評価:★★★☆☆
 太平洋戦争の主役として戦った日本海軍機動部隊。その艦爆搭乗員として、日中戦争での敵陣爆撃に初陣を飾り、真珠湾攻撃から南太平洋海戦、レイテまで数々の戦闘に参加した下士官パイロットの個人戦記。激しい消耗戦で同僚たちが倒れる中、弾幕を潜りぬけて急降下爆撃一筋、北はアリューシャンから南はガダルカナルまで戦い抜いた第48期操縦練習生の戦歴を振り返る。(画像は新装版)

ガダルカナルを生き抜いた兵士たち

土井全二郎「ガダルカナルを生き抜いた兵士たち―日本軍が初めて知った対米戦の最前線」
                  (光人社NF文庫、2009年)
ガダルカナルを生き抜いた兵士たち―日本軍が初めて知った対米戦の最前線 (光人社NF文庫)総合評価:★★★★☆
 太平洋戦争の名高い激戦地ガダルカナル島。そこには、ソロモン海戦、一木支隊の全滅、ヘンダーソン飛行場砲撃、奇跡の撤退作戦と良く知られたエピソードの陰で、苦しみ生き抜いた兵士たちの戦闘があった。果敢に戦った建設部隊、飢島の果ての人肉食、撤退援護の捨て石部隊、そして取り残された兵士たち。重い口を開いた生存者の声を集め、地獄の戦場ガダルカナルの、さらに最奥の深淵を垣間見る。

サイパン特派員の見た玉砕の島

高橋義樹「サイパン特派員の見た玉砕の島」
                 (光人社NF文庫、2008年)
サイパン特派員の見た玉砕の島―米軍上陸前のマリアナ諸島の実態 (光人社NF文庫)
総合評価:★★★☆☆
 太平洋戦争後期、絶対国防圏と称された決戦地帯マリアナ諸島。しかし、その防備の実態はお寒いものであった。
 著者は、同盟通信社の特派員である従軍記者として、決戦前夜のマリアナ諸島を訪れる。そこで目にしたのは、日露戦争時代の旧式砲や、最前線とは思えないのんびりとした警備隊の将兵であった。期待の新型爆撃機隊が到着したと聞いて撮影に行くと、すぐに別地点に移動して消耗し、ほんの十数機にやせ細ってしまう。
 大丈夫かと不安のうちに、敵機動部隊襲来、輸送船団出現と事態はたちまち緊迫。従軍記者の著者は、輸送任務の潜水艦に便乗して戦場を脱出しようと企てるのだが……。
 堀川潭名義の「あ号作戦」(図書出版社、1978年)改題。

空の技術―設計・生産・戦場の最前線に立つ

渡辺洋二「空の技術―設計・生産・戦場の最前線に立つ」
               (光人社NF文庫、2010年)
空の技術―設計・生産・戦場の最前線に立つ (光人社NF文庫)
総合評価:★★★★☆
 「航空ファン」誌ほかに初出の記事を集録した全9編の短編集。
 航空兵力とは、人と機材と燃料と施設があいまって紡ぎだされるものである。航空戦は、戦闘機対戦闘機の華々しい空戦としてだけ行われるものではなく、地道な機材開発や日々の整備、工場での生産など、空の戦いを支える様々な地上の「航空戦」が行われているのである。

「チーフデザイナーとの接点」
 著者の過去の取材対象者となった、土井武雄、堀越二郎ら9人の航空機設計者についての回想。

「三型に携わって」
 一式戦闘機3型に異なる立場から関わった3人の人物への取材記事。勤労動員で立川飛行機勤務だった中学生、明野教導飛行師団の大尉、20mm機銃搭載の武装強化仕様一式戦3乙型を設計した立川飛行機の技師の3人。

機雷掃海戦

隈部五夫「機雷掃海戦―第一五四号海防艦長奮戦記」
              (光人社NF文庫、2008年)

機雷掃海戦―第一五四号海防艦長奮戦記 (光人社NF文庫)総合評価:★★★★☆
 神戸高等商船学校出身の予備士官の回想。「機雷掃海戦―海軍予備士官の挽歌」(成山堂書店、1987年)を文庫化したもの。
 対米開戦に備えて召集された著者は、第33掃海隊所属の特設掃海艇「第2号朝日丸」の艇長に任命される。太平洋戦争勃発後は、関門海峡日本海側の防備任務で平穏な日々を送った。
 1944年末、戦況悪化のためついに本土にも戦火が及ぶなか、著者は新編の第7艦隊所属「第154号海防艦」海防艦長へと転属になる。新たな任務は、同じ関門海峡防備でも、B-29による機雷封鎖「飢餓作戦」に対抗する危険な掃海であった。必死の掃海作業もむなしく、新型感応機雷により次々と艦船が撃沈されていく。
 そして、ついに敗戦。「第154号海防艦」は、海軍最後の任務として防御機雷堰の掃海作戦を果たすのであった。
プロフィール

山猫男爵

Author:山猫男爵
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