山猫文庫第3版

書評と軍事史関連のレポート、その他ニュースを見て感じたことなど日常のあれこれについて。 

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夏のロケット

 小説のほう。あさりよしとおの漫画「なつのロケット」については別記事を

川端裕人「夏のロケット」
              (文藝春秋,1998)

夏のロケット (文春文庫)総合評価:★★★☆☆
 「ぼく」こと高野は、高校時代、天文部ロケット班の一人として、密かにロケット実験を繰り返していた。目標は火星への有人飛行。
 あれから十数年、ぼくは新聞社のさえない科学部記者。ある日、社会部から応援要請を受け、見せられたのはミサイルテロ未遂事件の現場写真。そこに写っていた残骸には、見覚えのあるロケットの部品が混じっていた。
 事件を追ううち、ぼくは、自分以外の旧ロケット班が集結して「陰謀」を企てていることに気付くのだが……。
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さおだけ屋はなぜ潰れないのか?

山田真哉「さおだけ屋はなぜ潰れないのか?」
                        (光文社新書,2005)

さおだけ屋はなぜ潰れないのか? 身近な疑問からはじめる会計学 (光文社新書)
総合評価:★★★★☆
 文学部史学科卒の公認会計士で、作家でもある著者が、さおだけ屋をはじめとした「謎」を数字を通して解明するなかで、会計の本質を紹介していく一冊。
 さおだけ屋と利益の出し方、流行らない高級レストランと「連結経営」、自然食品店と「在庫」「資金繰り」、ほか「機会損失」「会計書」「回転率」「キャッシュ・フロー」について。
 巻末に50の定義集つき。

深海の使者

 最近の映画や小説の話をしていて、思い出したのですが、「終戦のローレライ」という潜水艦ものがしばらく前にヒットしたそうですね。
 私も、タイトルに魅かれて、書店で立ち読みはしてきました。大鳥島(米領ウェーキ)を使うアイディアなどは個人的に面白かったのです。


吉村昭「深海の使者」
             (文春文庫,1976)

深海の使者 (文春文庫)総合評価:★★★★★
 太平洋戦争が勃発して間もない昭和17年4月22日未明、一隻の大型潜水艦が密かにマレー半島のペナンを出航した。はるか三万キロもの彼方のドイツをめざして……。
 大戦中、日本と同盟国ドイツの間を結び、極秘資料や新兵器を輸送するために苦闘を続けた日本潜水艦の航跡を、多数の資料を基に追ったノンフィクション。

世界の中心で愛を叫んだけもの

 元ネタの元ネタのほう。


ハーラン・エリスン「世界の中心で愛を叫んだけもの」
  朝倉久志・伊藤典夫訳
   (原題:“THE BEAST THAT SHOUTED LOVE
              AT THE HEART OF THE WORLD”)(ハヤカワ文庫,1979)

世界の中心で愛を叫んだけもの (ハヤカワ文庫 SF エ 4-1)世界の中心で愛を叫んだけもの総合評価:★★★☆☆
 表題作ほか15編+「まえがき」からなる短編集。

「世界の中心で愛を叫んだけもの」
 アメリカで一人の残虐な無差別殺人犯が死刑となった。しかし、その判決直前、男はなぜか叫んだのだ。「おれはみんなを愛してる、おまえたちみんなを!」
 その後、なぜか、その男の石像が、宇宙の果てで見つかる。なぜか。
 クロスホエンと呼ばれる、人類の知らない清浄の地にすべての答えはあった。

「星ぼしへの脱出」
 異星人の侵攻をうけた星がとった秘策、それは、

妖怪の民俗学

 奇怪な事件があるものです。
 『新宿駅で2人が尻を切られる』(毎日新聞)
 ようするにただの通り魔なのですが、「尻」というタイトルにびっくりしてしまいました。昔なら、さしずめカマイタチか、新種の妖怪尻裂き婆の仕業にでもなったところでしょうか。
 被害者もまさか、駅のホームでそんな目にあうとは思ってもみなかっただろうと思います。いつも使っている駅なのに、どこで異空間との境を越えてしまったのか。どうやら、白線の内側に下がるだけでは、身を守りきれないようです。


宮田登「妖怪の民俗学-日本の見えない空間-」
                          (ちくま学芸文庫,2002)

妖怪の民俗学 (ちくま学芸文庫)総合評価:★★★★★
 妖怪とは何モノなのかを、井上円了、柳田国男という先人の研究の再検討や、出現する場所、社会背景への考察を通して探る一冊。キーワードは、「若い女性」「たそがれ時」「都市の周辺」。
 1985年に岩波書店より出版されたものの文庫版。

 妖怪図鑑のような内容を期待していると少しがっかりするかもしれません。本書にも、口裂け女、枕返し、髪切り虫などいくつかの怪談・妖怪が紹介はされますが、それらは、あくまで検討材料の一つとして出てくるだけですので。

食味風々録

贅沢は敵だ。
贅沢は素敵だ。
神は汝の敵を愛せよといった。


阿川弘之「食味風々録」
             (新潮文庫,2004)

食味風々録 (新潮文庫)
総合評価:★★★★★
 元海軍士官で、作家である著者の、食についての随筆集。題名は「ぶうぶうろく」と読む。
 海軍での食事についてや、向田邦子、奥本大三郎らの文人にまつわるエピソードなどをつづる。全28篇。ほか、巻末には、娘の阿川佐和子氏との対談を収録。

地球の長い午後

ブライアン・W・オールディス「地球の長い午後」
         伊藤典夫訳(原題:“HOTHOUSE”)(ハヤカワ文庫,1977)

地球の長い午後 (ハヤカワ文庫 SF 224)総合評価:★★★★★
 遠い未来、月の引力に干渉され、ついに地球は自転をやめる。月は地球と向かい合って、永遠の午後のひと時の位置に静止した。
 「昼」の世界は温室と化し、凶暴な木々に覆い尽くされた。その森を支配するのは、動物に相似進化を遂げた植物たち。森の頂からは、巨大な植物蜘蛛「ツナワタリ」が月へと巣を張り、発着していた。
 文明を失くした人類にとって、仲間と呼べる存在はせいぜいシロアリだけ。突如として襲ってくる鳥人が、子供たちをさらっていく。そして、時が来ると、老人たちはツナワタリに運ばれて「天」を目指す。そうなるのがさだめだから。そして、それだけが希望。
 一人の少年が、異端ゆえに群から追放される。一人の少女も行動を共にする。森の外れで二人は、シロアリに寄生した奇妙なキノコに出会う。少年の頭にも取り付いたそれは、自らを「アミガサタケ」と名乗る。アミガサは語る。「お前を助けてあげる。」

なつのロケット

あさりよしとお「なつのロケット」
                (白泉社,2001)
なつのロケット (Jets comics)総合評価:★★★★☆
 小学生が、夏休みの自由研究で、ロケットを作って宇宙へ上げる物語。

 漫画です。本棚では「夏のロケット」「ロケットボーイズ」と並べています。
 本作に登場するロケットは、全長3メートル。そのわずか100グラムのペイロードには、様々な人間のそれぞれの思いが積み込まれているのを感じます。型破りな理科教師を慕う主人公少年、「時間の無い」転校生、戦時中にロケット実験をしていた鉄工場のガンコオヤジ。そして、作者のあさり氏たち宇宙作家クラブの人々。

地球光

 今日は10月15日。
 旧暦に直すと、9月13日。つまり、今宵の月が十三夜月ということになります。きっと、駅は向かう商店街の花屋の店先には、柔らかそうなススキの穂が飾られるのでしょう。夕方になったらお団子だけでも買いに行くとしましょうか。


アーサー・C・クラーク「地球光」
      中桐雅夫訳(原題:“EARTHLIGHT”)(ハヤカワ文庫,1978)

Earthlight and Other Stories: The Collected Stories of Arthur C. Clarke, 1950-1951総合評価:★★★☆☆
 火星や金星などの太陽系の星々に進出した人々は、惑星連合を結成し、いつしか地球政府と対立するようになっていた。
 そして、月に、地球以外には存在しないとされてきた、重金属が存在する可能性が明らかになったことをきっかけに、両者の関係は一気に緊張化してしまう。
 そのような中、主人公サドラーは、機密漏洩の極秘捜査のため、地球から月へと送り込まれることになる。しかし、その任務が遅々として進まぬうちに、事態は刻一刻と最終局面に迫り……。
(画像は英語版表紙)

ヒトラーの戦艦―ドイツ戦艦7隻の栄光と悲劇

エドウィン・グレイ「ヒトラーの戦艦-ドイツ戦艦7隻の栄光と悲劇-」
   都島惟男訳(原題:“HITLER'S BATTLESHIPS”)(光人社文庫,2002)

ヒトラーの戦艦―ドイツ戦艦7隻の栄光と悲劇 (光人社NF文庫)総合評価:★★★★★
 この本で言う「戦艦」とは、第二次世界大戦時にドイツ海軍が保有した、装甲艦(ポケット戦艦)、巡洋戦艦、戦艦のことです。
 かのビスマルクをはじめとするドイツ水上艦の苦闘を躍動感ある筆致で追うのはもちろん、第一次大戦敗戦とスカパ・フローの悲劇からのドイツ海軍再生、「7隻」に入らない旧式戦艦の物語などにも記述は及びます。
プロフィール

山猫男爵

Author:山猫男爵
ここは「塹壕文庫」「山猫文庫第二壕」に続いて三代目のブログになります。
連絡したいことがある方は、記事のコメント欄か、サイドバー下方のメールフォーム、あるいはツイッターから、お気軽にどうぞ。
Twitter:baron_yamaneko

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