山猫文庫第3版

書評と軍事史関連のレポート、その他ニュースを見て感じたことなど日常のあれこれについて。 

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明日にとどく

アーサー・C・クラーク「明日にとどく」
 山高昭ほか(訳) “Reach For Tomorrow” (ハヤカワ文庫、1986年)

Reach for Tomorrow (Gollancz S.F.)総合評価:★★★★☆
 昨年3月死去したアーサー・クラークの初期SF短編集。1946年から1953年までに発表された12作品のほか、1956年出版時の序文を収録。

「太陽系最後の日」
 遠い未来、膨張する太陽は最後の時を迎え、地球は焼きつくされようとしていた。銀河をパトロールする異星人たちは、地球からの電波発信に気付いて、地球人を救出しようと試みる。ところが、異星人たちが地球に降り立ったときには、地表には知的生命の姿は見当たらなかった。もはや、手遅れだったのか?
「親善使節」
 はるかに進んだ異星人たちの親善使節が、イギリスの片田舎に降り立った。ラジオの傍受などで事前調査は行ってきたので、準備は万端の筈だったのだが……どうしてこうなった。

「憑かれたもの」
 宇宙を旅する寄生意識生命体が地球に降り立った。いまだ優れた知能のある生命体は存在しないが、宿主を進化させていけば、いつか便利な知的生命体になるに違いない。彼らはある種のトカゲを宿主に決めると、進化の道を制御し、哺乳類へと進化させていく……。

 クラークにとって二番目の短編集にあたります。一個のアイディアだけに基づいていてオチが付く、いわゆるショートショート的な作品が多いように感じました。
 シンプルですが、オチへの導き方はうまいです。いつの間にか異星人に感情移入して謎解きをしていたり、じわじわ高まる恐怖に早くオチが見たくてたまらなくなる作品がありました。

 個人的に一番気に入ったのは「太陽系最後の日」です。読み進める楽しさと、実に希望に満ちたオチが良いですね。最初期の作品ながら「最高傑作」の呼び声が高かったそうで、クラークも序文で触れて、ではデビュー以来つねに下り坂なのかと苦笑しています。

総合評価:★★★★☆(「忘れられていた敵」「親善使節」「憑かれたもの」なども良かったです。)
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