山猫文庫第3版

書評と軍事史関連のレポート、その他ニュースを見て感じたことなど日常のあれこれについて。 

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地球光

 今日は10月15日。
 旧暦に直すと、9月13日。つまり、今宵の月が十三夜月ということになります。きっと、駅は向かう商店街の花屋の店先には、柔らかそうなススキの穂が飾られるのでしょう。夕方になったらお団子だけでも買いに行くとしましょうか。


アーサー・C・クラーク「地球光」
      中桐雅夫訳(原題:“EARTHLIGHT”)(ハヤカワ文庫,1978)

Earthlight and Other Stories: The Collected Stories of Arthur C. Clarke, 1950-1951総合評価:★★★☆☆
 火星や金星などの太陽系の星々に進出した人々は、惑星連合を結成し、いつしか地球政府と対立するようになっていた。
 そして、月に、地球以外には存在しないとされてきた、重金属が存在する可能性が明らかになったことをきっかけに、両者の関係は一気に緊張化してしまう。
 そのような中、主人公サドラーは、機密漏洩の極秘捜査のため、地球から月へと送り込まれることになる。しかし、その任務が遅々として進まぬうちに、事態は刻一刻と最終局面に迫り……。
(画像は英語版表紙)
 地球光とは、月光に対する言葉。月にさす地球の反射光のことです。
『太陽が沈んだので、いまや本来の姿を取り戻した地球光の強い輝きは、昔の天文学者が不正確にも<雨の海>と名付けた大平原に満ちあふれていた。』(15ページ)

 以前に紹介した「月は無慈悲な夜の女王」と同様、人類初の星間戦争を題材とした作品ですが、だいぶ雰囲気は異なります。
 結局のところ、地球と惑星連合の間に戦争は勃発してしまうわけですが、それは、大学教授が宇宙艦隊の指揮を執るアマチュアの戦いであり、「成長の儀式」(あとがき)と呼べるようなものです。

 SF的描写は、古典的ですが、行き届いています。
 地球からの観光客に「重量ベルト」を貸し付けるいんちき商人などというのも出てきます。
 もっとも、月にも原住植物が生えていたり、火星では呼吸ができたり、地球外には鉱物資源が存在しなかったりといった設定は、現代の目からすると違和感があるのは否めません。まあ、アポロが月へ行く前どころか、ガガーリンが青い地球を見る以前の作品ですから。

総合評価:★★★☆☆(古い作品ですが、視覚描写の美しさは一級です。地球見しましょう。)
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