山猫文庫第3版

書評と軍事史関連のレポート、その他ニュースを見て感じたことなど日常のあれこれについて。 

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戦闘糧食の三ツ星をさがせ!―ミリタリー・グルメ

大久保義信「戦闘糧食の三ツ星をさがせ!」
                  (新装版、光人社、2002年)

戦闘糧食の三ツ星をさがせ!―ミリタリー・グルメ総合評価:★★★★★
  各国軍隊が、戦場での携帯食料として開発した「戦闘糧食(コンバット・レーション)」を、軍事誌記者が試食して採点した、異色のグルメ本。採点基準は、量・味・調理性・携帯性の4項目につき各4段階。
 収録は、日・米・英・仏・独・伊・加・豪・露・西・台湾・スウェーデン・ウクライナ・デンマーク・ポーランド・フィンランド・クロアチア・ベルギー・マレーシア・シンガポール・リトアニア・ノルウェーの22ヶ国の27種+難民援助用3種。
 著者自ら戦地で兵士と触れ合ってレーション入手までのエピソードと、多数の写真とともに送る。
 軍隊は何万人もの兵士に、飯を食わせなければなりません。悠長に毎度飯盒炊爨をするわけにも、その辺で徴発してこいと言うわけにもいきません。そこで、各国の軍隊は、いわゆるレーションと呼ばれる携帯食を開発しているわけです。要求されるのは栄養だけではなく、武人の蛮用に耐える性能に、「心の糧」として士気を高めてくれること。

 食はその文化の根幹です。レーションを見て(食べて)みると、その国ごとの事情や工夫が色濃く出てきています。
 米の飯を食わなきゃもたない自衛隊。ミルクティーが6つも付いてくる英軍。携帯性・調理性・量は抜群なのに味は×の米軍。やはり美味しいイタめしレーション。「ヴェジマイト」付の豪軍。ベジタリアンメニューのある国。イスラム作法にのっとったハラール・レーション……。
 食文化の違い以外に、軍用ゆえの工夫・違いというのが、個人的には特に興味深いものでした。
 例えば、北国ノルウェーは7500Kcalの超高カロリーメニュー。本土決戦主義のクロアチアは、外征を考慮しない内容。PKOに積極的な国には、PKO専用型があり。 敵に行動や兵力を察知されないために、ゴミの処分にも気を使った設計の国……。
 日本の自衛隊装備は無駄に国産するから高くつくと言う批判があります。対する国産派の根拠のひとつは、「日本の風土に合った装備」の必要性。戦車や銃に関してそういう配慮が必要で、また実現されているのかともかく、ことレーションに関しては、お国ごとの事情というのを考慮しないとならないなと感じました。幸か不幸か、日本のインスタント食品技術は異常に進化した世界に誇れるものですし。

総合評価:★★★★★(腹が減っては戦はできぬ。ようこそ塹壕レストランへ。)
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