山猫文庫第3版

書評と軍事史関連のレポート、その他ニュースを見て感じたことなど日常のあれこれについて。 

ヘリコプター作戦

 魚群探知に航空機が使われたことがあったようです。
 第二次大戦中にも、対潜哨戒をしていた米海軍の飛行船が、潜水艦ではなく魚群を見つけて通報し、感謝をされたことが何度もあったとか。
 遠洋船団の中には、ヘリコプターを母船に積み込んで、目標の魚群や鯨群を捜索した例もあるようです。「回転翼の海鳥」の平和利用ということで、気になって資料を探しているのですが、あまり見つかりません。


ハワード・ホィーラー「ヘリコプター作戦」
     芳地昌三(訳)      (朝日ソノラマ文庫,1990年) 

総合評価:★★★★★
 輸送機から対潜哨戒、攻撃ヘリに救命用まで、いまや軍事的に欠かせない存在となった、ヘリコプター。
 その発達過程を、ヘリコプター実用化以前のオートジャイロから説き起こし、近くは湾岸戦争まで網羅した軍用回転翼機通史。
 タイトルを見ると、ベトナム戦争辺りのパイロットの手記か、あるいはごく浅い入門書のようにも誤解されそうな一冊です。
 しかし、実際の中身は、各種の軍用ヘリコプターの発達史を非常に良くまとめたものになっています。私のレポート「回転翼の海鳥たち」の種本です。

 対象時期は第二次大戦前の黎明期から、湾岸戦争まで。アルジェリア戦争やスエズ動乱、朝鮮戦争、ベトナム戦争、フォークランド紛争などが含まれます。戦後初期の英仏の植民地戦争での使用など、興味深いです。
 ヘリコプター以前のオートジャイロ時代についても記述があるのは、珍しいと思います。但し、日本のカ号観測機についての記述は見当たりません。

 記述の中心は西側世界に置かれていますが、東側についても別に章を割いています。発達体系として別であった以上、別立ての構成にしたのは適切だったと思われます。

 さて、問題は絶版となってしまっていることです。幸い、比較的安く中古で手に入るようです。近くの新古書店でも250円で出ていました。神田古書街の某所では1250円の値が付いていて、びっくりしましたが。

総合評価:★★★★★(手頃な類書は無いと思います。)
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